1:同じ価値観同士の人間がコミュニティをつくる

皆さん、こんにちは。くぼみちです。

前回までは「大転換期にどんな起こること」と題して、こういったタイミングでどのようなことが起こるのかお話させていただきました。簡単に要約すると、

「今までの価値観が飽和して限界にくる」がしかし
「今までの価値観が新しい価値観に変化することに抵抗する」
「時代が混乱してくると、神頼みがはやる」

ということを書かせていただきました。大転換期に様々な問題は噴出し、それこそ次の時代へ変化するために膿を出すぐらいのことがこれから起こると私は考えています。

では、その後にどんな時代が待っているのでしょうか?今日からそのことについて続けていきたいと思っています。


さて、新しい時代がどんな特徴を持ったものになるか?このことを予測するために、まずは「価値観」について思い出してみましょう。

今までの時代の価値観が「より多く、よりよく、より高機能」といった物質的豊かさを求めている社会だとすると、これからの時代は「つながり、絆、やりがい」といった精神的豊かさを求める社会になるとお話させていただきました。さて、それでは新しい価値観がどのような社会を作っていくことでしょうか?順を追ってみていきたいと思います。


まず次の時代の特徴の一つ目として、「同じ価値観を持つ者同士がコミュニティを作る」ということです。

この時代を表す価値観の「つながり、絆」を求めるとどうなるか?今までの既存の考え方にとらわれず、自分の大切にしている価値観を同じように大切にしている人同士がどんどん一緒になるようになっていきます。そしてそういった人々の集まりが一つのコミュニティを作り出し、お互いに助け合い、高めあって生きていくことになることでしょう。

ほんとにそんなことが起こるの?と疑問に思う人もいらっしゃるでしょう。が、実はこの現象はもう既に現れていたりします。例えば先の東日本大震災のときの関東地方(特に東京に住んでいる人)の人の動きを見てみると上記のことがよくわかるかと思います。

福島の原子力発電所から放射能が漏れたという情報が出た際に、人々はどうしたか?ある人は、「政府の情報はアテにならない。自分の身は自分で守らなければならない。そして子供も守らなければならない」といって、集団で西日本に移住したりした。

またある人は「東北が大変なときに、我々が右往左往してどうする!!我々関東の人間が、普通の経済生活を送ることによって東北を支えよう!それが我々のできる最善の支援だ!」といって関東に残り、粛々と普段の生活をした。

またある人は、「何はともあれ、直接現地に行くことが何よりのことだ。そして我々が東北に住みこんで支援をし続けることが真の意味での支援だ」といって東北に移住してしまった人もいます。

さて、これは本の一例に過ぎませんが、いかがでしょうか?今まで同じ価値観を共有して、同じ場所に住んでいた人たちが、一度問題が起こると一気に自分達の価値観に沿って動き出し、同じ価値観の人たちが集まりだしたりしていることがお分かりだと思います。

実は今回の東日本大震災は、今までゆっくりと水面下で変化していたことを、一気に表の世界に引きずり出すことに一役かった側面があります。あまり情報として上がってきませんが、実は水面下では、芸術家など時代の流れに敏感な人たちはどんどん東京を離れて自然の中で、自然と触れながら芸術活動に没頭するというスタイルが定着しつつありました。農村では自分が食べるだけのものを農業でまかない、それ以外の時間と労力を自分のやりがいのための仕事、ライフワークにあてる「半農半X」といった活動が活発になってもいました。ただ今まであまり注目されていなかっただけなのです。

上記のような活動が今回の東日本大震災を一つのきっかけとしてどんどん増えていくことでしょう。そして同じ価値観を持った者同士の無数のコミュニティからなる、緩やかに連帯した社会が形作られるようになることでしょう。

以上が一つ目の特徴です。

次回も引き続き次の時代の特徴について続けていきたいと思います。

本日も長文お読みいただけましてありがとうございました。