消費増税は問題の先送り以外の何者でもない
皆さんこんにちは。くぼみちです。今回は今話題に上っている「消費税増税」についてお話したいと思います。
日本には現在問題が山積みだ!!と多くの人が気づいているかと思いますが、多くの人が見て見ぬふりをしているものがあります。それは「日本の高齢化」問題です。このことについて最近ようやく政治の世界で話が出てきましたが、それが「消費税増税」の話に終始してしまっていることが残念でなりません。
福祉を維持するためにはこれ以上の借金は財政的に無理で増税は必須である。これは誰しもがうすうす感じていることでしょう。
そして同時に増税すれば景気が悪くなる。こちらも多くの人が感じられていることかと思います。だからといってこのままの財政状況では福祉が維持できない。
どっちも正しいようでどちらも犠牲を強いることになる。日本社会が抱える最大のジレンマといえるでしょう。
がしかし、ココに見えない前提があります。それは
「今の制度を維持していく」
という前提です。この前提があるからこその「増税」であり、この前提があるからこそ「財政的に厳しい」ということになります。
が、ココまで見てくるとお分かりだと思いますが、消費増税は所詮「問題の先送り」にしか過ぎないのです。根本の問題は「現状の制度」にあるわけで、今の制度にメスを入れない限り根本的な問題解決にはならないのです。
増税して一時期はしのげるかもしれませんが、所詮は「問題の先送り」遅かれ早かれ問題は必ず爆発します。だからこそ「今の制度を維持する」という前提すらも一旦棚において問題を見つめなおす必要があると私は思っています。
で、前提を一旦おいて考えると、答えは実にシンプルだったりします。
短期的には高齢者にかかっている費用(医療費、介護費、そして年金)を一律大幅にカット。そしてその浮いたお金で安心して子育てできる環境を整えて、少子化に歯止めをかける。中長期的には年金の仕組みを現役世代が引退世代を支える仕組みから、各世代の積み立て方式に変更すること。同時に介護費に関しても元気なうちから積み立てを始めておき、一般会計から切り離して独立して運用する。またそもそも介護すること前提で制度が成り立っているが、これからは「健康」を維持するため、いわば予防医学の観点から福祉を見直し、制度もそれに合わせて変更していく。
たったのこれだけです。簡単でしょう??
が、果たして今の政治はこの改革ができるでしょうか?これは一筋縄にはいかないだろうと私は思います。
なぜならば、選挙に際して、一番のボリュームゾーンである「高齢者」を敵に回すような改革だからです。今よりもらえるものが減るわけですから確実に抵抗します。
そしてお気づきかと思いますが、今の日本社会はそういった
高齢層≒権力者≒抵抗勢力
となってしまう恐れがあるのです。いや、かなりの確立でなると思います。当然ですが、一筋縄ではいかないことが容易に想像できるでしょう。結果として「現状維持、問題の先送り」となり、場当たり的な「増税」なんてことになるわけです。
以前の記事『時代の大転換期に起こること2』でお話させていただいたように、
時代の大転換期には「既存の価値観が新しい価値観に変ることに抵抗する」
とお話させていただきましたが、まさにその時書かせていただいた内容と同じことが起こっているのです。
問題の本質は世代間のバランスが崩れていて、現役世代が引退世代を支えていくというそもそもの前提が成り立たなくなっているところにあります。
これはもう20年前からわかっていたことですが、誰もがその問題に目を向けず、問題の「先送り」を行ってきてしまいました。結果が社会福祉費の増大と国債残高の増大、そしてそれでも足りなくなったから増税という運びになったわけです。
例えて言うならば、今お金ないんだけど、支払わないといけないものがあるからちょーだい!といってお金をもらい、そして現在はもっと足りなくなったから増税してちょうーだいと子供が親に甘えるようなものなのです。もしコレが自分の子供だったらどうやって教育するでしょうか?
「あんた、お金使いすぎ!!まずは収入以内の生活をしなさい。そしてその後に収入が増えるよう自分を高める努力しなさい」
あまりにも簡単ですよね。
以上「消費増税は問題の先送り以外の何者でもない」ということについてお話させていただきました。
では、この問題どうしたらいいの?というと、もうこれは
我々先輩方の「善意」と
次の世代に「負債」ではなく「資産」を残すという「気概」
がどうしても必要なのだと思っています。そして
我々現役世代が、次の世代に問題を先送りせずに、
今このタイミングで根本的な問題にチャレンジするという「気概」
が必要だと私は思っています。
そして我々の世代が学び、高めあい、創造できるような「コミュニティ」をつくり、価値観を共有し、どんな社会にしていきたいか、どんな社会を後に続く世代に引き継ぎたいか真剣に考え、行動に移す必要があると思います。
最後はチョット暑苦しくなりました、本日はこれまで。
本日も長文お読みいただきましてありがとうございました。