真実はいつもシンプル

西條剛央著『人を助けるすんごい仕組み』を読みました。


内容としては、ボランティア経験のない著者がどうやって日本最大級の支援組織を作ることができたのか?ということを、東日本大震災後から時系列に振り返りながら語っている非常に臨場感のある書。

私が一番知りたかったことは、

アノ非常事態に際して、どうやって沢山のプロジェクトをまわし、成功に結び付けて行ったか?その理論的背景はなんだったのか?

です。

というのも、これからの時代、正直大変な状況になると思っているからです。そして自分達にもいつ東日本大震災のような大混乱が起こるかわからないわけで、このときの成功体験を知っていれば、きっと来るときに役に立つであろう、そう思ったため、一気に読んだ次第です。

で、結論から言うと「絶対にお勧めなので買い」です。
自分が想定していたような理論的な説明はほぼありませんでしたが、基本原則となる原理が事例を交えて紹介されていて非常にわかりやすいです。

特にいいなぁ〜と思ったものとして「方法の原理」というものがあります。
この原理は、

プロジェクトの有効性は「状況」と「目的」から規定される

まず「状況」を踏まえ、その状況から「目的」を設定し、その目的を達成するためにどんあ方法が有効か考えるという、至ってシンプルなものです。
そしてこうやって言葉にしてしまえば、「当たり前じゃん!!」というものです。

がしかし、多くの場合、「状況」ないしは「目的」が何かを進めている途中で「ズレ」てくることがあります。そしてその「ズレ」に気づかなかったりして、どんどん悪い方向へ進んでしまったりします。

私は普段、お客様のお話を聴いて相談にのること(コンサルやカウンセリング)を仕事としていますが、実際のセッションの際にいつも「前提は??」と意識して聞いていることと非常に共通するものがあり、まさに我が意を得たりな感じでした。

そして、それがセッションだけではなく、何かを形にしたり、プロジェクトを組んだりするときも原理は一緒であるということに気づいたことが、ホント目から鱗でした。

やっぱり真実っていつもシンプルなんだなぁ〜ってあらためて思いました。

買って絶対に失敗ない一冊です。

以上、読書感想文でした〜