『デ』ジタルとアナログ

「あぁ〜テレビが外でも見れたらいいのになぁ〜」(私)

「ビデオがあるでしょ?」(母親)

「あぁ〜でも、ビデオも外から見れたらなぁ〜」(私)

子供のころの私です、コレ(爆)それはちょうど大好きな「焼肉」を食べに家族で家を出ようとしたときのこと。私にとって「焼肉」を食べに行くって事は、最高のご褒美。最高の瞬間です。(多分今でも焼肉というだけであのころの喜びが沸いてきます。ノスタルジックですな〜)

がしかし。。。ちょうどその時間には「聖闘士星矢(セイントセイヤ)」が。。。
聖闘士星矢はみたいよな〜でも焼肉ははずせない〜う〜ん、ホントどうしよう。。。

あぁ〜私ってなんて不幸なんだろう〜(←世界で一番幸せだろうが!!)

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なんて言っていたのはチョット前のこと。今では外でもテレビは見れるし、録画したものもやっぱり外で見れるわけです。ホントこの20年くらいの時代の進歩ってすさまじいものがあるなぁ〜と実感します。

で、なぜそんなことが可能になったかというと、全てデジタルデータで統一されているからです。すばらしい時代ですよね。あのころの私に教えてやりたいくらいです(笑)


ところで、我々の世代のように、アナログとデジタルの時代、両方を経験した人たちはどうしても「アナログ」⇒「デジタル」と直線的に理解してしまいます。ようは「アナログ」の延長線上に「デジタル」があるんだと。もっと簡単に言ってしまうと、「ビデオの変わりにDVDになったんだろ?」くらいに。

がしかし、実際は「アナログ」と「デジタル」は直線的つながりではなく、そこには質的変化があると私は思っています。

チョット前にラジオを聞いていたらシンガーソングライターの山下達郎さんがこんなこと言っていました。

「我々の世界ではアナログからデジタルの変化ってのは大きな出来事なんですね。昔からやっていたやつらは、デジタルだとアナログのときのような暖かさがでないだとか言っているそばで、デジタルしか知らない若いやつらは、どんどんいい曲作っちゃうわけ。でね、俺思ったの。これはアナログとデジタルはそもそも「違うもの」として考えないといけないと。それからデジタルの特徴ってどんなで、どんないいところがあるのか試してみたわけ。5年くらいかな。でやっとつかめてきたって感じが今なんだよね。先にコレはってのは竹内(まりや)の曲試してみたんだけどね〜」

つまりは「別物」なんですよね。で、ここがプロだなぁ〜と思ったのは、早い段階で「違うもの」として認識し、デジタルの特徴を徹底的に試してみたことです。それはアナログの音をデジタルで再現するわけでもなく、またアナログの延長線上と考えるわけでもない、まったく新しいものとしてとらえたということです。これって簡単なようで難しいですよね。

実はこれと同じで、現代社会はどんどん変化していて、それこそ今までの時代とは比べものにならないくらいの速さで変化しています。それこそ「アナログ」と「デジタル」と同じぐらいの質的変化も起こっています。

しかし我々はどうしても同時代に生きていると、変化を直線的、量的変化ととらえてしまいがちです。しかしこれからの十数年は直線的変化ととらえてしまうと、致命的な結果をもたらしかねません。それこそ、質的変化の連続です。日本で一番の企業が一気に一位から転げ落ちてもまったくおかしくないわけです。それこそ和歌山県が日本の首都になるくらいの変化です(←それはないか(爆))

これからの時代、質的な変化に常に敏感になって、自分を変化し続けることこそが我々に求められることではないでしょうか。

それでは、また。