『か』たちにこだわってどうするの?

「形にこだわっても意味ないぞ。結局は「結果」だからな!!」

新人のときに先輩からいただいた言葉。新人の私にとってこの言葉は大変重い言葉でした。なにぶん新人だったので、仕事をする上で一番大切なことは「結果」だと思っていました。当然ながら「結果」が伴わなければ周りに信用してもらえないわけで、おのずとビジネスの可能性は小さくなっていきます。

というわけで、形にこだわらずそれこそがむしゃらに仕事をしました。そうやっているとだんだん結果もついてくるようになりました。

がしかし、私の結果はそれからパタッと止まってしまいました。。。
それこそ同じように、むしろ前よりもがんばっているにも関わらずです。
私の身にいったい何が起こったのでしょうか?

そんなときに、常に結果を出し続けている私の尊敬する先輩にわらをもすがる思いで相談してみました。すると先輩はこんなこと言っていました。

「そりゃ〜君、ポリシーがないんだよ」

んん??ポリシー??

「そうそう、結果を出すことは実はそんなに難しくない。むしろそれよりも難しいことは、いかに自分のポリシーのとおりに仕事をできるか?ってことよ」

「ごめんなさん、あまり意味がわからなくてですね。。。」

「例えばあなたが営業マンだったとしましょう。営業マンにとっての「結果」ってのは多くの場合「売上」だったりするよな。で、その「売上」をあげようとすることは問題ないんだけど、「売上」ばかりに固執するとどうなるか。本当はこの人には必要のないものでも、うまいこと言って売っちゃうわけね。で、このお客さんどう思うんだろうね?きっとあぁ〜失敗した〜こんなの買うんじゃなかった〜って思うだろうね。それくらいで済んだらいいけれど、下手すると訴えられるかもしれないしな(笑)。いずれにせよもう君からはモノを買ってくれないだろうね。」

「だからこそ、そこにポリシーが必要なんだよ。オレにとっては「お客さんはいつも友達」なんだよ。友達に変なもの売りつけられないだろ?逆にとってもいいものが手に入ったら紹介もするし、そういえばこの前おいしいイタリアンの店知ってる?っとか言っていたなぁ〜この店はどうだろうか?って考えるよな。で、友人が必要のないもの買おうとしていたら「それホントいるの?」って忠告もするだろ?俺のポリシーはこれ」

「で、そうすると目の前に自分のものを買いそうになっている人がいても、それは必要ないんじゃなですか?っていうわけよ。結果、売上はあがらないかもしれない。でもポリシーを優先するの、俺は」

「でもな、ポリシーばかり言っていて形にばかりこだわって結果を出せないやつは「甘ちゃん」なわけ。」

「形にこだわってるのは「甘ちゃん」、結果を出す人は「二流」、一流は「ポリシーを生きて結果も出す人」なんだよ。こういう人は「結果を出し続ける」わけな」

この先輩の一言は今思うと本当にありがたい一言だと思っています。「形にこだわっても仕方がない。でも形にこだわらなければいい仕事ができない」。
きっと世に言う「よい仕事」ってのは作り手の「ポリシー」が細部までいきわたっていることなんだと思います。

それってもうなんていうかその人の「美意識」なんだと思うわけです。

プロフェッショナル=自分の美意識にどれだけ忠実か

「美意識からよい仕事がうまれる」。さて、今日も一日がんばろっと!