ルービックキューブ

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子供のころ、田舎に住んでいた私にとって「遊び」とは、「自然と戯れること」でした。

どぶ川に空き缶を入れて「大冒険」!とかいって何度も何度も川に流しては遊び、途中の難所を「ナイアガラの滝」とか名前つけてたりしていました。

さらにそのナイアガラの滝の高低差をつけたらもっとおもしろく缶が流れるのではないか?と考えて、石と布で川をせき止めて高低差をつけ、夕方になったのでそのまま放置して帰ったら、次の日、どぶ川の隣にある家の庭を水びだしにしてしまったり。。。まぁ、ありとあらゆる「悪さ」(といっても今時の陰湿なものではなく、子供の悪戯レベル)をやったものです。。。


そんな私の前に現れたカラフルな箱。
そう、それこそ「ルービックキューブ」だったのです。

私のとってルービックキューブの登場はホントに衝撃的でした。何せ今までどぶ川で遊んでいた友達がみんなルービックキューブに夢中になってしまったからです。

「な〜川で遊ぼうぜ〜」「いいよ、俺らこっちで遊んでいるから〜」

「う〜っっっ。。。。↓」友達をルービックキューブに取られてしまった私。
ルービックキューブを恨んだのは言うまでもありません(笑)


何がそんなに面白いのだろうか?あるとき友達に借りて遊んでみました。。。

「ガチャガチャガチャ。。。」

。。。まったく面白くない。そりゃ、そうです。そろえることがなかなかできないからです。

「かしてみな。ガチャガチャ。。。ホラ、こうやってやるんだよ!」

納得がいかない!!こんなつまらないものに友達を奪われたのか!!私は悩んだ(笑)

面白いもので、必ずクラスで一人くらいモーレツに早くできるやつがいるのです。しかも明らかにおかしい速さでやっちゃう子が。。。そいつは一躍クラスのヒーロー。悔しい思いをしたものです。



そんなこともすっかり忘れて大人になったある日、たまたまお店でルービックキューブを見つけました。何気に手にとって、なるほど〜と思ったのです。というのも、これはそれぞれの面が異なる色になっていて、一面だけではなく全体を意識してみていればそんなに難しいことではないなぁ〜と感じたからです。子供のころは、一面ばかりに意識がいってしまって、ほかの面との整合性がつかなかったのです。

で、チョットやってみると、むちゃくちゃ早くというわけではないのですが、あら、案外簡単にできる。

「オレ、成長したなぁ〜」

なんて思いましたが、ここでお話したいことはそんなことではなく、

「ルールがわかってしまうと、なんだかつまらない」

ということです。

子供のころ、もし私がルービックキューブのやり方(ルール)を知っていたらどうだったでしょうか?きっとモテモテだったことでしょう(そんなことないか)まぁ、そこまでいかなくてもチョットはチヤホヤされたはずです。
でも、そのうちに気付くはずです。なんでこんなことやているのだろうか?って。こうすればうまくいってしまうというものをいつまでもずっと続けるってことは、それはそれでつらいものなのです。

で、そのうち自分の知らない世界を見てみたくなる。体験してみたくなる。そうやって人は成長しているのだと思うのです。成長だけは人間の根源的な欲求だとなんだかえらい人が言っていたような。。


人生というものは、ルールがわかればいいなぁ〜とか、そのルールさえわかれば、もっともっと良い生活ができる!って思うもの。でも、もし全てのことがわかってしまったら、それはそれでつまらない。というか、生きている意味がありません。だって何をしようとしても思い通りになってしまうから。というかもうそれはどうなるか決まっている世界。神にすべての決定権があるというゲームの世界と一緒ですね(笑)そんな世界なら何かしようなんて思いませんよね。


ルービックキューブに向かって、何とか攻略してやろうと思って夢中になり、ガチャガチャやり続けたあのころ。
やり続けるモチベーションは「モテたい」(爆)あと、なんでアイツばかりチヤホヤされるんだよ!って嫉妬心(爆)
そしてやり遂げた後の「達成感」。そして、次の知らない世界(私の場合、茶畑へいってお茶のみをパチンコで飛ばすだったが)へ飛び出すチャレンジ精神。


なんだか、ルービックキューブって人生の縮図だなぁ〜
人生は複雑なようで、きっとこのルービックキューブの世界と同じなのでしょう。知らないことにチャレンジして、それを達成する喜び。ただコレだけ。

人生はシンプルですね。


あのころルービックキューブができなかった私は、それはそれでよかったんだ。うん、よかったんだ。

ん、なんでだって?

それは、こんな文章が書けたからですよ!

といって自分自身をおおいに肯定する私でした。(笑)


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<次の題名募集>

せっかくなので、このBlogの最新記事を読んで、コメント欄に、「次に書いて欲しい題名」を募集したいと思います。1記事に対して先着1名様まで。

先着1名様、「あなただけ」の文章を書かせていただきますので、どしどしご応募ください。

ちなみに、簡単なルールがありまして、

・題名はしりとり形式で進む(今回であれば「ぶ」から)
・いただいた題名が最後「ん」で終わるのはなしで
 (その時点で終わってしまうので。ああ、もうやめろってことねって悲しくなりますのでやめてください(笑)

です。それではご応募お待ちしております。